このたびの令和8年7月28日に発生した地震災害により尊い命を失われた方々に謹んで哀悼の意を表するとともに、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
また、現在も余震が続く中、不安な日々を過ごされている方も多いことと思います。大切なご家族である動物たちとともに、一日も早く安心して過ごせる日々が訪れることを心より願っております。

当院も建物や設備に一部被害があり、スタッフの中にも被災し、現在も避難生活を送っている者がおります。しかし、多くの方々のご協力に支えられ、スタッフ同士で助け合いながら体制を整え、7月30日より通常どおり診療を再開しております。

今月のスタッフブログは、被災した当院のトリマーが執筆しました。日常とは異なる生活を送りながらも、大切な動物たちと飼い主様のお役に立てればという思いを込めて、高齢犬のトリミングについてお伝えしています。


トリマーの山本です🐾
毎日暑い日が続いていますね☀️
2026年4月に気象庁が新たに追加された「酷暑日(こくしょび)」は近年の厳しい暑さを受けて、40°C以上という極めて危険な暑さを示す言葉だそうです‼
すでに7月下旬に酷暑日の発表が連日あり熱中症の最大級の警戒が人間もワンちゃん猫ちゃんも必要ですね🥵

今回はトリマー目線で高齢犬のトリミングについてお話ししたいと思います。

まず始めに高齢犬は何歳から?

犬の世界では、一般的に7歳前後からが「シニア期(高齢期)」の入り口とされています。人間でいうとだいたい40代半ば〜50歳くらいにあたり、少しずつ体に変化が出始める時期です。
ただし、犬の年齢の進み方は「体の大きさ(犬種)」によって全く異なります。体が大きい犬ほど、寿命が短く、シニア期が早くやってきます。

高齢犬(シニア犬)のトリミングとは?

単に「見た目をキレイにする」だけでなく、命に関わる衛生管理という重要な側面を持っています。一方で、体力のないシニア犬にとって、知らない場所で拘束されるトリミングは命がけのストレスになることも事実です。
だからこそ私は『命より大切なトリミングはない‼』と思います。
なのでトリミング当日に少しでも体調の変化がある時は(最近食欲が落ちている・いつもより元気が無いなぁ〜など)預かり前にトリマーにお伝えしてもらうと獣医師と相談してトリミング出来る体調なのかの判断をします。

高齢犬のトリミングにおけるメリットとリスクは??

【高齢犬のトリミングのメリット】
シニア犬にとって、トリミングは「究極のヘルスケア」になります。

  • 皮膚の清潔と病気の予防:老化によって免疫力が落ちると、皮膚炎や感染症にかかりやすくなります。排泄物やよだれで汚れやすいお尻まわりや口まわりを短く刈る(衛生カット)ことで、皮膚を清潔に保てます。
  • ケガ・転倒の防止:足裏の毛(肉球の間の毛)が伸び放題になると、フローリングで滑って関節を痛めたり、脱臼・骨折したりする原因になります。また、爪が伸びすぎると歩行困難になります。
  • 異常の早期発見:トリマーが全身を触ることで、飼い主さまも気づかなかった「小さな腫瘍(がん)」「床ずれの初期症状」「皮膚の異常」などを見つけるきっかけになります。

【高齢犬のトリミングのリスク】
一方で、シニア犬の体には想像以上の負担がかかります。

  • 心臓や呼吸器への過度な負担:知らない環境、機械の大きな音、立ったままの姿勢を維持することは、シニア犬の心拍数や血圧を急上昇させます。持病がある場合、これが引き金となって発作を起こすリスクがあります。
  • 体温調節の難しさ:シャワーやドライヤーの風は、体温調節機能が衰えたシニア犬の体力を急に奪います。特にドライヤ一の熱による熱中症や、濡れたことによる低体温症には細心の注意が必要です。
  • 関節や骨への負担:筋力が低下しているため、トリミングテーブルの上で長時間立ち続けること自体が激しい筋肉痛や関節の痛みに繋がります。

当院でのシニア犬のカットは「美しさ」ではなく、「汚れないこと」「負担をかけないこと」など安全第一です。デザインカットにこだわる方も多くいらっしゃいますが、時短優先でのサマーカットや多少ガタガタのカットになったり、体調次第では途中で中断することもあります。
ワンちゃんが元気でいてくれることが何より大切だと思います。

また小型犬で12歳以上はハイシニア期です‼
シニア犬よりさらにトリミングが困難になりがちです。

当院では出来るだけハイシニア犬は担当トリマーを変えずに固定しています。
理由としては、今までさせてくれていた顔カットをさせてくれなくなったり、我慢が出来なくなり噛みつくようになったり、トリミングのほとんどの工程をテーブルでは出来ず膝の上で行ったり、1人で出来ていたトリミングを2人がかりになったりなど色々な変化が現れます。
前回は出来ていたことが出来ないこともあるなかで少しでも慣れたトリマーが担当すると安心感にも繋がります。

当院のトリミングは病院併設のためサロンでお断りされたハイシニア犬のご相談も多いです。

当院がかかりつけの場合は:
担当獣医師の指示のもとトリマーが当日の体調次第で診察をしてからの預かりをします。

初めてトリミングをご利用の場合は:
まず診察をします。獣医師の判断のもと今のワンちゃんの状態に合わせてトリマーが飼い主様の希望を伺い相談しながら進めて行きます。
ワンちゃんの性格や状況により終わり次第早めにお迎えに来てもらう時と逆に少しずつ休憩をはさみながらトリミング行っていきたいので夕方までお預かりするなどその時の状態で対応しています。

シニア犬のトリミングの重要性とリスクをしっかり知っていただき飼い主様と獣医師そして私達トリマーが一緒にワンちゃんのために出来ることを相談しながら、もしも寝たきりになったり持病が悪化した時でも安心して預けいただける環境づくりをしていきたいと思っております♡

以前飼っていた16歳のプードル🐩
ハイシニア犬のサマーカットです📷