お知らせ

皆様こんにちは！　獣医師の佐久間ゆうみです！

昭和６３年に今のさくま動物医療センターの前身である「城南さくま動物病院」を開業して早３６年です。思えば遠くに来たもんだ・・という思いです。
現在は完全予約制で週２回ですが、まだワンちゃん、ネコちゃんの皮膚の診察を行っております。

で、やはり皮膚の診察においてオーナーさんを悩ませるのは何といっても「皮膚のかゆみ」だと思います。

で、すぐにかゆいといえばアレルギーかな、アトピーかな？と思いがちですが、実は犬、猫のかゆい皮膚病にはざっと思いつくだけでも

• ノミアレルギー
• 疥癬（カイセン）
• 犬毛包虫（アカラス）
• 膿皮症
• マラセチア皮膚炎
• 食物アレルギー
• アトピー性皮膚炎　　　　　などがあげられます。

かゆいからアレルギーだろう？アトピーーだろう？と、とりあえず痒み止めを使い、そのままずるずる痒み止めを使い続ける。でもかゆみが止まらない・・というような訳で私の診察を受けに来るオーナーさんが多いです。

私はオーナーさんと一緒になって根本原因を見つける方針を取っています。

まずはオーナーさんにその子の生い立ち（歴史）や生活についてを細かくお聞きします。夕食の時にちょこっと唐揚げを食べさせたりするというようなことも含めて、主食となるフードだけでなく、おやつもお聞きします。１日のうんちの回数（大事です）、それに散歩のこと、同居の動物のことなどなど・・・とにかくオーナーさんにいろいろお聞きします。何かそこに手がかりがあるかもしれません。

そして、皮膚を見て、触って、検査が必要だと思えばその検査。毛根を見たり、皮膚掻把（そうは）と言って少し皮膚を削ったり、皮膚にスライドグラスを押し付けて皮膚スタンプを顕微鏡で見ます。あるいは、血液検査を提案することもありますし、アレルギー検査を提案することもあります。

ただアレルギーの検査をしたらすべて解決とはいきません。アレルギーの検査はその時期や判定の仕方がとても難しいです。（例えば杉花粉が飛んでない時期に検査しても杉花粉のアレルギーだという判定は難しいし、ハウスダストなどの環境アレルゲンも時期を考慮しないと満足いく結果は出ません。又、アレルギー検査会社は人の場合は厚生労働省の管轄で‘認可制’ですが、犬、猫は農林水産省の管轄で認可も何もいりません。ということは、いい加減な検査会社もあるということで、しっかり検査会社を見極めなければなりません）

とにかく、原因を突き止めることを目指します。身体の中の臓器に異常があるのかもしれません。いろいろなホルモンの異常があるのかもしれないのです。いろんな面から根本原因を探っていきます。

でもワンちゃんネコちゃんの皮膚にとっては通年のノミダニの予防はなんといっても基本です。そして膿皮症があればかゆみ止めをつかっても痒みは収まりません。まず膿皮症を治さねば！

というように私は、本当の原因を追究して、ワンちゃんやネコちゃんの皮膚病と有効に戦おう！と思っているのです。

＊＊現在、「レディーオ７９１」というラジオ番組（FM７９１熊本シティエフエム）で時々わんちゃんねこちゃんの話をしております。

次回は５月２７日午後１時からの予定です。皮膚病のことだけでなく、いろいろなわんちゃん猫ちゃんの話しを生放送でパーソナリティの方と楽しくしております。時間がある方は是非聞いてみてください。よろしくお願いします！

佐久間ゆうみ